今度は、真面目(?)な恋愛小説です。
これで一応締めになりますw
タイトル通り、4つの話が存在する長編です。
今年はページ数より、話数を多めに書いたのでした。
↓より。
*事例1[春風]
「春樹!早く行きましょう!」
「待って、弥女」
桜並木続く道を男女が歩いていた。
女性は、今井弥女。
男性は、風間春樹だ。
2人は、この街では有名なお金持ちの家、今井家と風間家の跡取り同士だ。
「だって楽しみなんだもの!」
「それは分かってるけどさ。ゆっくり歩かないと転ぶよ」
まるで跡取りだという事が嘘だと言うように、子供のように走っていた。
「・・・着いた!」
「うん」
一本の桜の木の前で止まる。
「・・・今年も綺麗ね。あの時みたいに」
「そうだね・・・僕らが出会った時のような」
2人は桜の木の下で出会った。
お互いに親ともめていて、同じ境遇だったために打ち解けた。
やがて、2人は付き合い始めた。
最初は大騒ぎになった。
今井家と風間家の跡取り同士が恋仲なのだ。
財界中の噂となった。
互いの両親は驚いたが、2人の恋を認めてくれた。
誰にも認められた恋仲となったのだ。
「・・・明日、結婚式だね」
「うん」
「結婚しても、桜を見に来ようね」
「勿論。僕達の始まりなのだからね」
『何をしてるんですか?』
「思えば、あの瞬間から始まってたのね。春樹の言葉から」
「そうだね」
桜の木を見つめ続ける。
あの日を思い出すように―
「・・・あ、桜餅買ってきたんだけど食べる?」
「うん。その前にお弁当は?」
「あ~・・・作ろうと思ってしたんだけど・・・」
「また失敗したんだね」
料理が苦手な婚約者に、春樹は苦笑いを浮かべる。
「また笑う・・・ちゃんと練習するわよ」
「楽しみにしてるよ。ウインナーのボイルとサラダだけじゃ寂しいからね」
「ほうれん草の油炒めも作れるようになりました!」
言い合う2人に春風が吹いた。
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1年生の部内冊子に載せていただいた話の続編。
それだけに、忘れてる忘れてる;;;
なんか、変な設定作っちゃってる自分がいます(苦笑
ま、誰も気付かないよ♪(コラ