これで完結です。
オリジナルでも読んでやるぞ!という方は↓よりw
*事例4[北風]
「寒いなぁ・・・」
列車のホーム。
伊亜李は、ある人物を待っていた。
「・・・あ、来た!」
目当ての電車が到着し、期待に胸を弾ませる。
「伊亜李・・・!」
「浅緋!久しぶり」
「お前・・・ずっと待ってたのか?」
「勿論」
「寒かっただろ。こっち来い」
そう言って室内へ行く。
「こんなに冷えるまで・・・風邪引いたらどうするんだ」
「でも早く会いたかったんだもん」
浅緋は伊亜李を抱きしめた。
2人は大学生である。
が、学校が違い、伊亜李が県内、浅緋が県外に行っている。
今日は、浅緋が地元に帰ってくる日だったのだ。
「風邪引いたら出かけられないだろうが」
「そうだね」
「寝クリスマスが送りたかったのか?」
滞在中、2人は冬の行事を共に過ごす事にしている。
クリスマス・大晦日・お正月―
「お出掛けしたいよ?勿論」
「そうだな。何処行くんだ?」
「うーん・・・本屋さん?」
「いつも通りだな」
大抵、2人は本好きからか、本屋巡りをして過ごしている。
それが2人にとっての幸せだった。
「だって思いつかないんだもん」
「ま、じっくり考えるか」
「うん!」
未だ抱きしめられたままの温もりの暖かさを楽しむ。
「そうだ。里衣に彼氏が出来たんだって」
「へぇ」
「本好きな男なんだって、私達と似てるね」
「そうだな」
少し顔を上げ、笑顔を向ける。
伊亜李は、笑顔は出来るだけ浅緋に見せるようにしている。
彼が自分の笑顔を好きな事を知っているからだ。
沢山見せてあげよう―
そう思って。
実際、彼は笑い返してくれる。
それが嬉しくて笑顔を見せている。
「・・・やっぱり変わらないな」
「え?」
「お前の笑顔」
「そう?」
「あぁ。暖かくて良い」
「それなら良かった」
また笑顔を見せる。
冬の寒さなど吹き飛ばすような暖かさに、2人は目を細めた。
恋は色々。
沢山の愛が生まれる。
すべてが素敵な愛―
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部活提出1の2人のその後です。
この2人は書いたばっかりで口調覚えてたので書きやすかったです。
やっぱり、萌不足が目に見えたものですが。
ここまでありがとうございましたw
今年卒業で、悔いなく書けました。
まさかの見直し0は有り得ませんが(苦笑
自己満足で終了。